オムニチャネル
//php lightning_the_entry_meta(); ?>オムニチャネル
店舗、Webサイト、カタログ、SNS等、顧客との接点を「チャネル」と呼びます。オムニチャネルは、この流通経路「チャネル」と「すべての」という意味の「オムニ」を合わせた言葉です。各チャネルでそれぞれに管理していた情報やシステムを一元化・連携させることで、顧客満足度・利便性の向上を目指します。
「ネットで注文したけどお店で受け取れる」「在庫切れの商品が他店舗から届いた」「SNSで気に入ってすぐに購入できた」…
このように、流通経路の連携で顧客に合わせた細やかなサービスを行うことで、売り上げの向上や競合との差別化を図るマーケティング戦略の一つです。
オムニチャネルのメリット
顧客満足度、利益の向上
情報の一元化により、顧客情報、購入履歴などのデータを分析。マーケティング戦略が立てやすくなり、ユーザー一人一人に合わせた快適なサービスを提供することができます。顧客側も何度も会員情報を伝えなくて済みますし、リピート購入の際に「前回購入したもの」で通じるようになればとても便利ですね。
在庫切れ等の販売機会損失を防ぐ
在庫の一元管理により、どこに在庫があるかを把握できます。過剰在庫のリスク軽減にも。接客スタッフがスピーディに在庫を確認できれば、顧客の満足度も向上します。
効率化、コスト削減
システム構築や管理の無駄を省きます。各部門・スタッフ間の情報共有により作業の円滑化が期待できます。
オムニチャネルと間違えやすい用語
マルチチャネル
複数のチャネルを持ち顧客にアプローチ。顧客との接点が増えることで販売機会を増やし利益を上げます。オムニチャネルに似ていますが、マルチチャネルはそれぞれのチャネルが単独で動いており、連携されていません。
クロスチャネル
マルチチャネルの問題点を改善したものがクロスチャネルです。在庫・顧客データの連携により、在庫管理問題の改善、メルマガやDMでの顧客への情報発信等の効率化を図ることができます。この段階は、企業側でのデータ一元化であり、「ネットで購入して店舗で引き取り」等のサービスはありません。
これをさらに顧客利便性向上のために発展させたのがオムニチャネルになります。
O2O(オーツーオー・Online to Offline)
ネット上でチラシやクーポンを配信し、実店舗での購買行動へと促すマーケティング戦略です。店舗で商品を確認し、ネットで同じ商品をより安く購入する「ショールーミング」対策にも。
オムニチャネル化に向けて必要なことは?
メリットを考えるとオムニチャネル戦略を導入したい。まずはどんなことを行えばいいのでしょうか?
分析、計画
自社の状況を把握し、必要なチャネルは何か?優先事項は?いつまでに実行するか?プランを立てます。プロジェクトのメンバー、顧客へのアプローチ方法や管理システムの決定、SNS立ち上げ等、必要事項を検討します。
管理システム構築
商品・在庫情報、顧客情報、購買履歴等の情報のデータ化、担当がオンラインで検索できるシステムの導入や、POSシステム、アプリ、ハードウェア等の連携への投資も考えられます。
スタッフの教育・社内体制整備
各部門毎ではなく全体の利益を考えマーケティングを行う必要があります。戦略、システム管理の仕組み、運営にかかわる情報を共有し、オムニチャネルを有効に活用していけるよう、スタッフの教育や体制づくりが大切になります。
スマホやSNSの普及で、顧客の多様な購買様式に対応する重要性が高まりました。複数のチャネルを持つこと、顧客・在庫情報の統合、顧客利便性向上は将来の売り上げ、企業の成長にとって重要であると言えるでしょう。
ただ、オムニチャネル化には、多くの時間と投資、大掛かりな改革が必要になってきます。導入するなら必要なところから段階的に取り組み、少しでも顧客へ快適な購買体験を提供していけるよう進めていきたいですね。