グローイングスタイルのチラシデザイン
「お客様にお得な情報を伝えたい!」「絶対来店してほしい!」と時間をかけて制作するチラシ。そんなチラシですが、新聞に折り込まれて他の多くのチラシに埋もれてしまえば、内容を見てもらえないまま捨てられてしまうことも。お客様はパッと見て、自分に関わりそうなチラシ、面白そうなチラシだけに目を通します。見るか捨てるかを一瞬で判断しているのです。
その一瞬でお客様の心をつかむために。チラシ制作で大切なポイントをまとめてみました。
制作前にコンセプトを決定
チラシを届ける理由は、商品のPRや無料体験のおすすめ、キャンペーンやイベント告知等様々です。その目的によってどんな表現が効果的なのかが変わってきますね。
まずはこのチラシの目的やコンセプトをはっきりさせることからスタートします。
・どのようなお客様に向けて、どんな目的で何を発信するのか
・どのようにアプローチしていくのか
例えば、「20代~30代の楽器初心者に向けて、新設の初心者コースを告知したい。音符が読めなくてあきらめていた方にここなら続けられるという切り口で伝えたい」等のチラシのテーマを決めていきます。
それをもとにリサーチや顧客情報の分析で下記の内容を明確にします。主役であるターゲットに対して「自社ができること・与えられるメリット」は何でしょうか。
・自社の「ウリ」の中で、ターゲットに響くものは?
・ターゲットにとってお得なのは?
・他ではなく自社を選んでもらう理由は?
このようにお客様が「ワクワクする」「気になる」チラシにするための方向性を、ヒアリングでかためていきます。
共感を得る構成内容
キャッチコピー
チラシで最も重要なのはキャッチコピー。お客様が読むかどうかはほどんどこの内容で決まります。分かりやすく、お客様自身にとって必要な情報であることがきちんと伝わり、共感を持ってもらえる表現を考えます。
「悩みが解決されそう」「使うことによって幸せになりそう」「これは読まなきゃ損」
このように感じてもらえたなら第一段階クリア。内容を読み進めてもらえそうですね。
メインビジュアル
キャッチコピーや伝えたいイメージに合わせて写真やイラストを選びます。こちらも全体の印象を作る大切な要素です。思わず目がいってしまうような素敵な写真(イラスト)で、かつキャッチコピーと合っている素材を選定します。
また、ターゲットや季節、コーポレートイメージ等を考慮してメインカラーを決めます。
コンセプトとマッチしていない場合、違和感につながるので注意が必要です。
安心・説得力のあるコンテンツ
キャッチコピーで期待していただいているので、読み進めてがっかりさせないよう、お客様の興味を膨らませる内容を準備します。
ここで商品やサービスの「特徴」よりも強調したいのが、それを使ったことでこんなにも幸せになれる・快適になる、という「ベネフィット」です。
「使用して満足を感じている自分の姿」を想像することで、購買意欲が高まります。
利用方法の一例や、実際に使ったお客様の声の掲載が、お客様のイメージを広げることにつながりやすいでしょう。
また、お客様の購入決定が正しいことへの裏付けになるような「実績」「専門家の意見」「科学的な根拠」「こだわり」は信頼感を与え、購入への行動を促すことにつながります。特に数字が入ると信ぴょう性やインパクトが増します。
「友達にも貸せるし…」とか「親が喜ぶ」…等、自分以外の誰かの役に立つことが、購入の決定打になることもあります。
購入への後押しがあることで、お客様が行動に移しやすく、満足感も違ってきますね。
「本当に効果があるのか」「続けられないかもしれない」…等の心配があるお客様のために、無料体験や試供品等を用意し、ハードルを下げるのもひとつです。
制作でのポイント
手に取ってもらうために
キャッチコピーは大きく、目立つ場所に配置。はじめに裏から見る場合もあるので、裏面のコピーにもこだわります。また、キャッチコピーの近くに誰に向けたチラシかを表記します。手に取った方が「自分のことかな」と感じれば、読んでいただく可能性が高まりますよね。
可読性・分かりやすさ
読むときの視線の動き(アイフロー)に合わせたレイアウト、コントラストやメリハリをつけ、リズムのある紙面に。書体や文字サイズ、色遣い等で読みやすさを心がけます。
できるだけ、文章よりも図や表などインフォグラフィックを取り入れ、直感的に理解できるよう工夫します。
期限や申し込みの流れ、問い合わせ先の明記
「購入したいけどどうしたらよいか分からない」では機会損失につながります。行動の流れを止めないよう、お客様の立場でシミュレーションしてみます。
WebサイトやランディングページへのQRコードも便利ですね。
おわりに
チラシは、お客様に必要だと判断されれば時間をとってじっくり読んでいただけます。
TVのCMやwebと違い手元に保管できるのは、チラシの優位性です。また、地元に根差したビジネス、webが苦手な方への発信にも適しています。
重要なのは、お客様が目にした瞬間に興味を持ってもらうことです。
そのためにお客様の悩みや何を求めて商品やサービスを選んでいるのかを理解し、その解決や理想のイメージをカタチにしていくことが大切です。
お客様がチラシを手にしたことによってポジティブな感情が生まれ、メリットが得られれば、自然と反響につながっていくと考えます。 ぜひ、お客様の気持ちに触れるようなチラシを一緒に作っていきませんか?